デンマーク・フェロー諸島で毎年恒例の伝統行事・鯨追込み漁。
ゴンドウクジラは刃物で脊髄を切断し、鯨の出血で真っ赤な海に批判の声が…。
血の海とクジラの死骸
アイスランドとノルウェーの間にある北大西洋の孤島、フェロー諸島。
そこでは、地域住民たちが一同に会し、共同で大掛かりなゴンドウクジラの捕鯨漁が行われる。
この行事は…
「Grindadrap(ゴンドウクジラ漁)」
と呼ばれ、数百年も前から行われています。
そして、この行事の衝撃的な画像がTwitterに投稿されました。
▼ゴンドウクジラの捕鯨漁の衝撃的な画像
Year after year, the residents of #Faroe Islands, Denmark, gather to slaughter Whales. To wade in their blood. They call it tradition. But not all traditions are good. Slavery used to be a tradition too. pic.twitter.com/MORPIlGXNH
— Daniel Schneider (@BiologistDan) 2017年11月8日
※以下引用
毎年、デンマークのフェロー諸島の住民がクジラを虐殺するために集まる。
血の海を歩くことを彼らは伝統と呼ぶ。
しかし、奴隷制度が伝統であったようにすべての伝統が良いわけではない。
そして、この行事を巡って欧州を中心に批判の声が挙がっているのです。
フェロー諸島の伝統行事
「grindadrap(グリンド)」と呼ばれるフェロー諸島のクジラ漁は、毎年5月から10月にかけて行われています。
クジラが餌を求めてこの海域にやってきたところを漁船で追い込む。
そして、少しでもクジラの苦痛を減らすために、脊髄の部分を一瞬にして切断する
「脊髄切断法」
という手法を用いているのである。
クジラの肉はその場で解体され、地元住民に平等に分配される。
そのため、村人の多くがこのクジラ追い込み漁に参加するという。
もちろん…子供もこの行事に参加しています。 出典:www.newsweekjapan.jp
しかし、捕鯨やイルカ漁をめぐり、
- 「動物愛護」
- 「思想的」
- 「文化的」
な観点から世界中でさまざまな議論が交わされています。
追い込み漁の非人道性について懸念する声もあれば、残酷だからと感情的に非難することは、
文化の多様性に対する寛容性を欠いた考え方だという意見もあります。
フェロー諸島の人々はゴンドウクジラの肉を拒否
以前は重要な栄養源として食されてきたゴンドウクジラの肉ですが、
実は現在では多くのフェロー諸島の人々が食べるのを拒否するようになっているそうです。
水銀といった有害物質が多く含まれているためです。
この地域のゴンドウクジラやイルカは、消費するのに適さなくなっているという報告もあります。
しかし、何故この漁が続けられるのでしょうか。
肉が食されなくなりつつあるなか、これほどの大規模な漁を行なうのは、
非人道的、無意味だと欧州を中心に批判の声があがっていますが反捕鯨活動家に対して
「自分たちの生き方、食文化を守るのは大切なことだ」
というのがフェロー諸島の人々の意見ようです。
この漁の手法は伝統文化なのか、それとも野蛮な残虐行為なのか?
この行事には長年に渡り賛否が問われています。